INTERVIEW

山内 ゆなさん

MAKERS UNIVERSITY U-18 第6期メンバー

山内 ゆな

初めての挑戦。

いま現在、あなたは、どんなことに関心を持っていたり、行動していますか?


たくさんの人に児童養護施設の正しい認知をしてもらい、その上でたくさんの人の「人生で出会った最高の一冊」を送り子ども達に情報を得る機会や、施設以外の人とのつながりを作ることを目的に、5月にクラウドファンディングを始め、5400人から3700万円の支援をいただき活動しています。 また、施設の子どもたちの機会拡散を無くすためや、施設退所後のアフターケアを見据えたワークショップを展開していきます。 施設の子どもたち、そうじゃない子どもたち、関係なく自分の「好き」や、『やってみたい」に挑戦できる社会を作ることが私の人生ビジョンです。

MAKERS UNIVERSITY U-18にはどんな想いや期待を持って応募しましたか?

応募した理由は『新しい世界を見てみたい』そう思ったからです。 私は2歳から18歳まで16年間児童養護施設で育ち、集団生活の中で育ちました。行事や外出はもちろん日常生活もいつも施設の仲間たちと一緒でした。 今まで自分で『何かしたい』とか思ったことも特になく、施設の子達と楽しく過ごせたらそれでいいと思っていました。でも、児童養護施設で生活できるのは18歳まで。私も施設を出なければなりません。毎日不安な日々でした。そんな時、SNSで出会ったのがMAKERS UNIVERSITYの先輩方でした。先輩方と話す中で自分も新しい場所に身を置きたい、初めての挑戦をしてみたい。そんな思いが強かったです。 でも当時特に活動をしてたわけではなく、受かった時は不安でいっぱいでした。

MAKERS U-18生やプログラムへの当初の期待・印象はいかがでしたか?それから変化はありましたか?

私自身施設の行事以外のプログラムに参加したことがなかったので、プログラムの想像が全くついていなかったし、期待より「私なんかが行っていいのかな?」という不安の方が大きかったです。 プログラムを通じて、施設以外の仲間と初めてしっかり自分の話ができたことが今の活動にも大きく影響しています。

プログラム期間中・終了後に最も印象的に残った出来事や言葉などありますか?

同期のメンバーに『児童養護施設のこと教えてくれてありがとう』と言われたことです。 あの場に集まっていたメンバーは私より遥かにいろんな体験をして、いろんな価値観に触れていました。でも、『児童養護施設』を知っている子はほとんどいませんでした。 これからもいろんな挑戦をし、社会を作っていく子達に児童養護施設を知って燃えて、興味を持ってもらえたことがすごく嬉しかったし、私がやるべきことがまだたくさんあることに気づき、今もモチベーションにもつながっています。

MAKERS UNIVERSITY U-18 に参加したことで得たことはなんですか? また、参加前後で自身や活動に変化があれば教えてください。

横を走っている仲間と出会えたこと、自分の意見を言っていいんだと思える環境に出会えたことです。 今後いろんな挑戦をしていく中で、先ばかり見て意識しなければ横を見る機会があまりないと思うんです。あの場所に行かなければ出会えなかった、今後も横を一緒に走っている仲間との出会いは本当に大きな力になっています。 そして、今までの私は周りの目や空気を読んで自分の意見を言えないことが多かったです。でも、あの場で出会った仲間は心理的安全性を保ちながら意見をぶつけ合っているのを見て、次第に自分の考えや意見を発言することに安心感を覚えました。

あなたはどんな未来を創りたいですか?

私はどんな環境で育った子どもでも「好き」や「やってみたい」を見つけることができる社会をつくりたいと思っています。 児童養護施設で育つ中で「施設だからできない」だったり「集団生活だから諦めないといけない」ことが多くありました。 例えば、児童養護施設出身者の大学進学率は10%前後です。 児童養護施設の子ども達は18歳になると施設を出て大体の子達が一人暮らしを始めます。自立のためのお金が必要で就職を選びます。 そんなふうな生きるための選択ではなく、自分のしたいことをするための選択ができる環境を作りたいです。 一緒に育った大好きな施設の子ども達が自分の「好き」や「やってみたい」を見つけ挑戦できる、そしてそれをみた子達に勇気づけられる子が増える仕組みを作ります。 生まれた場所、育った場所に関係なくワクワクして生きられる人が増えて子ども達が笑顔で溢れる世の中を作りたいです。

PROFILE

山内 ゆな

山内 ゆなさん

MAKERS UNIVERSITY U-18 第6期メンバー

2002年生まれ、大阪府出身、 2歳から18歳までの16年間児童養護施設で育つ。その体験から児童養護施設の子ども達の情報格差、機会格差を無くしたいと思い、2021年5月クラウドファンディングで約5400人から3700万円以上を集め「JETBOOK 作戦」始動。2021年6月一般社団法人JETBOOK 作戦立ち上げ活動中。2022年〜全国の児童養護施設を回りワークショップなどを届けていく。

INTERVIEW

MAKERSUNIVERSITY U-18 THINK BIG CAMPに参加をした 第1期メンバー、第2期メンバー、第3期メンバー、第4期メンバー、5期メンバー、6期メンバーの体験談を紹介します。
THINK BIG CAMPに参加する前の様子、また参加してからの変化など、ぜひ参考にしてください!